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頑張っているのに覚えられない? 効果の低い勉強法3つ

(前編)安川康介『科学的根拠に基づく最高の勉強法』より

勉強法

2026年10月14日  //  5分で読めます  //  東京

An open book with every line highlighted, beside a highlighter pen

教科書を何度も読み返したし、ノートもきれいにまとめた。大事なところには蛍光ペンも引いた。なのに、テスト本番では思い出せない。そんな経験、ありませんか。

アメリカで内科・感染症の専門医として活躍する安川康介さんの著書『科学的根拠に基づく最高の勉強法』によると、私たちが当たり前のように続けてきた勉強法の多くは、実はそれほど効果が高くないそうです。この本では、学習に関するさまざまな研究をもとに、効果の低い勉強法と高い勉強法が紹介されています。

前編では、まず「効果が低い」とされる3つの方法を取り上げます。

1. 何度も読み返す(再読)

おそらく、いちばんなじみのある勉強法でしょう。本書でも、アメリカのある大学では8割以上の学生が試験対策として再読をしていた、という調査が紹介されています。

ところが、ただ読み返すだけでは、ほかの方法に比べて記憶に残りにくいことがわかっています。

落とし穴は、読み返すうちに内容が見慣れたものになることです。見覚えがあると、なんとなく「もうわかった」「覚えた」という気になってしまいます。でも、見て「知っている」と思えることと、何も見ずに「思い出せる」ことは、まったくの別物です。

2. ノートに書き写す・まとめる

きれいなノートができあがると、それだけで勉強した気分になりますよね。ただ、教科書をそのまま書き写したり、色ペンで見た目を整えたりしているとき、手は動いていても、頭はあまり働いていないことが多いのです。

時間がかかるわりに、記憶にはそれほど残らない。ノート作りそのものが目的になってしまうと、かけた労力に見合う成果は得られません。

3. 蛍光ペンで線を引く

線を引くのは手軽ですし、ちょっとした達成感もあります。けれども、線を引くこと自体が、記憶を強くしてくれるわけではありません。

しかも、あれもこれもと線を引いているうちにページ全体がカラフルになり、本当に大事なところがどこなのか、かえってわからなくなってしまいます。

どうして効果の低い方法を選んでしまうのか

3つに共通しているのは、「楽なのに、やった感がある」ということです。読む、写す、線を引く。どれも頭にそれほど負担をかけずにできるので、勉強している手応えを得やすいのです。

ただ、記憶に残るかどうかは、その手応えとは別の話です。むしろ、ちょっと苦しいくらい頭を使ったことのほうが、長く覚えていられます。

語学の勉強でいうと

英語や日本語の勉強でも、同じことが起きています。

  • 単語帳を眺めて「この単語、知ってる」と確認するだけ → 再読
  • 新しい単語をノートに10回ずつ書く → 書き写し
  • 教科書の例文にマーカーを引く → ハイライト

どれも無駄ではありませんが、それだけでは「使える知識」にはなかなかなりません。

「やめる」のではなく「足す」

とはいえ、こうした方法をすべてやめる必要はない、と私は思っています。最初に全体像をつかむために一度読む、あとで見直したいところに印をつける。そんな使い方なら、十分に役立ちます。

大事なのは、そこで終わりにしないこと。では、何を足せばいいのでしょうか。後編では、本書で「効果が高い」とされている勉強法を紹介します。

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